ずっと前から、「ホンハイがシャープにラブコールを送って、シャープがそっけなくする」という構図が続いていました。
いよいよ、シャープも「身売り」するのかと、しみじみした気持ちでいました。
しかし、ここにきて雲行きが怪しくなってきました。
ホンハイ側は、「資金を入れることはもう決まったことだ」と言っているのに対し、シャープ側は、「まだまだ話は始まったばかり」とぐずっています。
株式市場では、シャープへ資金が投入されるとの見込みを好意的にとらえて、シャープの株価は、連日、大きく上昇しています。
ここで、ホンハイという会社がどのような規模の会社かをみてみたいと思います。
現在公表されている最新の財務諸表によれば、2015年の1月から9月までの9カ月間で
- 営業収益(売上高)は10兆7千億円
- 純利益は4,000億円
売上高に対して、利益は約4%です。薄利多売の会社ですね。
そして、こちらの資料によれば、手元の現金はおよそ2兆2千億円。
シャープへ投じる金額は、7千億円ともいわれていますから、かなり思い切った勝負といえるでしょう。
ホンハイの力があればシャープを救えるかどうかは、未知数なのですから。
そして、気になる数字は、このページで公表されている2015年12月の売上高です。
前の年の12月に比べて、2割以上も減っているのです。
なぜ大きく減ってしまったのか、理由は分かりません。
ただ、このように減少したことが、ホンハイがシャープの実質的な買収に積極的になっている理由だと考えられます。
ホンハイが、今までのようにアップル社の下請けとして、利益の小さい仕事ばかりやっても先が見えない。
そこで、シャープブランドを生かして、利益の出る商品も売っていきたい。
ホンハイの考えは、そのようなものではないでしょうか。
シャープとホンハイで行われているこの綱引きが、2月の終わりまでに、どのような結果になっているか、興味が尽きません。
ではでは。