2016/02/02

貯蓄そのものに税金がかかる時代がくる?!

ツイッターを見てたら、こんなツイートが流れていました。

1. 貯蓄税が導入される?

貯蓄税とは、貯蓄そのものに対して課される税金です。

今日のところ、そのほかのメディアでは、報じていないようです。
私は、この「NEWSポストセブン」というサイトが、情報源として
どれくらい正確か、については知りません。

サイトの妄想記事に過ぎないのであれば、現段階では、
この話が具体化する可能性は低いでしょう。

ただ、マイナス金利になって、普通預金の金利がほぼゼロになった
現在だからこそ、「貯蓄税」の可能性もあるのではないかと
感じてしまいます。

こんにちにおいては、引き出し手数料など、預金を減らす手数料が
一般的です。
利息で増えた額よりも手数料などで減っていく額の方が大きい
という現象は、広く受け入れられています。

そこに、課税をしてさらに減らすことに関しては、昔よりも抵抗感が
うすいのではないでしょうか。

2. 貯蓄税のプラスの側面

貯蓄税の記事を見て、私の頭の中にまっさきに浮かんだのが、
磯崎哲也の論文です。

この論文では、預貯金をリスクマネーに振り向けることが
経済成長にとってどれだけ大切なのかが論じられています。
(リスクマネーとは、不確実でリスクが大きいが、成功すれば
高い収益が得られる事業に投入される資金のことを指します。
はてなキーワード」より)

貯蓄税は、現金の価値を下げる働きがあります。
そのため、現金から株式などへお金が流れやすくなるのです。

日銀が、ゆるやかなインフレをめざしている現在、現金の価値を
下げる貯蓄税は、その目的にかなっているといえます。

磯崎氏は、次のようにのべて、預金に対する課税が
ゆるやかなインフレと同じことを起こせると指摘します。
インフレが自由に引き起こせるのであれば、税を新設して
国民に嫌われる必要もない。しかし、現在の環境でインフレを
無理やり発生させても、それが制御できる可能性はほとんど
ないだろう。これに対して、預貯金への課税は、インフレと
同様の効果を持ちながら、税率や課税範囲を変えることで
調節が可能である。戦後のインフレで預貯金が急激に目減りする
状況を目の当たりにしたことのある高齢者の中には、
何%になるかわからないインフレより、コントロールされた
一・五%の課税に納得する方も多いのではなかろうか。
私が初めて、磯崎氏の論文を読んだとき、その内容がとても
合理的であることに衝撃を受けました。
それ以来、預金に対する課税は良いことだと考えています。

今まで、ありえないと思われていたことを、次々と実現している
安倍政権です。だから、貯蓄税実現の可能性も五分五分ではないか
と思っているのです。

【捕捉】
「預金課税」についてのQ&A(磯崎氏のサイト)