今日おとずれたのは、蔵の町、行田市にある築60年の「パンカフェ」です。
その名も、カフェ閑居(かんきょ)。 住所は、行田市行田7-3。
行田市には、東京駅から電車で1時間10分ほどで着きます。埼玉県の北部にあるこの町は、昔、足袋(たび)の名産地として知られていました。300年前から足袋作りが始まったという歴史があります。
お目当てのカフェは、ソテツに囲まれている風変わりな外観です。広々とした和室のほかに洋室をあわせもつ「和洋折衷様式」の建物として築かれました。もともとは、行田市の初代市長・奥貫賢一氏の邸宅だった建物です。となりに建っている蔵は、作った足袋を保管していたのでした。
お店のおすすめは、「夏みかん紅茶」。庭に、たわわに実る夏みかんから作られたジャムを、紅茶に入れて飲みます。
お店で出されるパンは、となりの蔵で焼かれたもの。蔵が土壁で出来ているため、部屋の温度と湿度が安定していて、そのため良いパンができるそうです。
ちなみにパン屋さんの名前は「足袋蔵パン工房 rye (ライ)」です。
行田といえば、「フライ」も有名。「フライ」とはソースがたっぷりぬられた、薄いお好み焼きみたいものです。私は、10年ほど前に、視察で行田に行ったことがありますが、結局「フライ」は食べずじまいでした。
行田の蔵は、足袋作りが衰退したために、放置され、荒れ果てていました。そんな蔵ですが、このカフェのある地域のように、再生され、よみがえる蔵が次々と出てきたのです。
【2016.5.21追記】
今日の首都圏ニュースを見ていて知ったのですが、この週末は、「ぎょうだ蔵めぐりまちあるき」というイベントをやっているのですね。公式ブログ
ニュースの映像は、あっという間に終わってしまいました。ただ、短い映像からでも楽しそうな感じが伝わってきました。公式ブログも充実していて、イベントに対する力の入れ具合を感じます。この公式ブログでも、行田の足袋職人さんのことが「ふるカフェ」でとりあげられた…と触れています。
ふるカフェの番組を見ていなければ、スルーしてしまうであろうニュース。何ごとでも興味を持てば、世界が広がるのだなと感じました。
次回は、かまぼこの町、小田原にあるカフェです。梅サイダーとか今の季節にぴったり。