今日訪れたのは、群馬県の桐生市にあるふるカフェです。
桐生市といえば織物産業の中心地。桐生織と呼ばれる絹織物で、有名です。今でも、ノコギリ屋根の工場が現役で動いている町です。
めあてのお店は、糸屋通りにある「(異国調菜) 芭蕉」、住所は、桐生市本町5-345です。今までハルさんが訪れた店を集めた「ふるカフェマップ」を更新しました。
建物の中には、無数の民芸品が所狭しとならんでいます。不思議な雰囲気がただよっています。
建物の中はたくさんの建具で区切られていて、迷路のようです。店内の暗さに目が慣れたら、歩き回ってみるのも面白いかもしれません。
席に着いたら、呼び鈴を鳴らしてみましょう。呼び鈴の音色が席によって違っており、店員さんはその音を聞き分けて、駆け寄ってくるらしいです。
このお店は、小池魚心さんという人が、昭和12年に開いた店が始まりです。小池魚心さんが、その当時(80年前!)に古民家だった建物を買って、店を始めたということです。
お店のイチオシのメニューは、小池魚心さんの代から続く、カレーです。
また、番組では、椎茸まんじゅうもおすすめされていました。ピーマンの肉詰めならぬ、椎茸の肉詰めに、衣をつけて油で揚げた逸品です。
メニューについては、このサイトがとても詳しくレポートしているので、ご覧ください。
かつての店主である小池魚心さんのこだわりが強いので、お店が完成するまでに、20年かかったといいます。
小池魚心さんのこだわりの強さを物語るエピソードとして、次のようなものがあります。人づてに棟方志功に絵を描いてもらったくせに、自分が気に入らなかったので、漆喰(しっくい)で埋めてしまったのです。
10年ほど前に、棟方志功の絵が壁に埋まっていると分かりました。そこで、そのしっくいをはがして、今では、店の中で棟方志功の壁画を見ることができます。しっくいをはがす様子はNHKでも放送したとか。
私は、この番組を見て、小池魚心さんに興味をかき立てられました。調べてみると、桐生市国際交流協会が、桐生の偉人を外国の人に紹介するために作成したパンフレットがありました。
そこで、小池魚心さんについて、いかに心を尽くしてこのお店を運営してきたかが、熱く熱く語られています。(資料はPDFファイルです)
一般的には、講談社の創設者のほうがかなり有名に思えますが、そちらはカンタンにしか書かれていません。その落差がちょっと面白い。
では、このへんで。
次回は、京都の吉田山に広がる茶の湯のカフェです。