正確には、今年の元旦に放送されたものです。新シリーズが始まるのを記念して、鹿児島スペシャルが再放送されました。
ハルさんを演じるのは、渡部豪太さんです。NHKの大河ドラマ「西郷どん」でも、西郷隆盛の弟役で出演していることから、ちょくちょくそのネタが入ります。
1. 築150年・武家屋敷魂が宿る薩摩カフェ
まず訪れたのは、姶良市蒲生町にあるカフェです。鹿児島市街から、北へ、電車とバスを乗り継いで。
風情のある石垣が並ぶ通りの中に、そのカフェはあります。店の名前は「蒲生茶廊zenzai」(お店の公式サイトにリンクしてます)
住所は、鹿児島県姶良市蒲生町上久徳2425。日豊本線の「帖佐(ちょうさ)駅」から車で10kmほどのところにあります。バス便はないのかしら。かなりハードルが高そう。
住所は、鹿児島県姶良市蒲生町上久徳2425。日豊本線の「帖佐(ちょうさ)駅」から車で10kmほどのところにあります。バス便はないのかしら。かなりハードルが高そう。
門を入って目に飛び込んでくるのは、視界をさえぎるような壁です。「かえし」と呼ばれ、敵が屋敷にすぐ侵入できないように作られた防御壁です。鹿児島の武家屋敷には多く見られます。
おめあての建物は、武家屋敷という言葉からイメージされるものとは違っています。平屋の庶民的な古民家です。鶏を飼っていたり、半農半士だったそうです。「雨戸返し」という工夫が面白い。
そして突然始まる鹿児島弁講座。やっぱり鹿児島弁は難しいです。鹿児島弁を残そうと活動している人も紹介されました。例えば、蒸し暑くてたまらないことを指す「ほめっ」という言葉。鹿児島の気候をよく表していて、短い言葉で状況を的確に伝えることができます。
ふすまや障子がないから、お店の中は広々としています。天井は、竿縁天井。天板に竿縁と呼ぶ木材を等間隔に貼った座敷に多く用いられる伝統的な工法です。
普通の竿縁天井は、竿縁と床の間が平行になっているのですが、ここでは、竿縁の方向が床の間に向かっています。家の主人を刺すことになるから、竿縁を床の間に向けるのはご法度のはず。でも、薩摩では床指しと呼ばれ、主人が自らに刃を向ける覚悟を表したものだと言われています。
お店のオススメはいちごパフェ。蒲生はいちごの産地でもあり、地元で採れたいちごを使っているそうです。
そのほかに、白玉団子・つぶあん・玄米フレーク・抹茶シフォンケーキ・ホイップクリームが入っています。全体的には、和風のイメージ。
ちらっと映っていたお餅入りのぜんざいも美味しそう。
最後に披露されたのは、薩摩琵琶の演奏です。薩摩藩で行われていた「郷中(ごじゅう)教育」その中の科目の一つが、薩摩琵琶でした。
2. 「ひっ飛べ」魂を持ったオーナーが切り盛りする古民家カフェ
つづいて訪れたのは、薩摩半島の南端にある指宿市のふるカフェです。店の名前は「梅里」(お店の公式サイトにリンクしてます)
住所は、鹿児島県指宿市岩本2848-2。最寄駅は、薩摩今和泉駅です。指宿駅からは、かなり離れています。
住所は、鹿児島県指宿市岩本2848-2。最寄駅は、薩摩今和泉駅です。指宿駅からは、かなり離れています。
指宿の名所は、砂蒸し温泉です。海をながめながら入れるので、気持ち良さそう。昔は、東洋のハワイとも呼ばれ、にぎわっていました。
お店の門には、藍色ののれんがかかっていて、風情があります。
屋根は、寺院建築によく見られる入母屋(いりもや)造りで、重厚感があって格式がただよいます。
お店の人が、ハルさんの大ファンだというネタをはさみつつ進行します。
店の中は、蒲生と同じく、広々としています。目を引くのは、年代物のタンス・糸車・アンティークのライトなど。窓からは、うっすらと桜島を見ることができます。また、庭に植わっている木々が美しいです。
鴨居が低いのは、鹿児島の武家屋敷の特徴です。
ランチメニューは、籠盛りです。天ぷら・さつま揚げ・お造り・煮物・あえ物・サラダと見た目も華やかなメニューです。そして土鍋で炊かれたご飯。鹿児島の「ひのひかり」という品種を使っています。
さつま揚げは、カフェオーナーのご両親が作っているものです。
お吸い物に入っている団子は、オクラパウダーを使ったものです。指宿はオクラの名産地ですが、廃棄されるオクラが多いことが問題となっていました。そこで、いつでも使えるオクラパウダーに加工されるようになりました。
カフェを開いた当初、みんな成功するとは思っていなかったけれど、5年半も続いているとはすごいこと。
観光ガイドの人が、鹿児島に残るわらべ歌として、「泣こかい 飛ぼかい 泣こよか ひっ飛べ」という節を紹介してくれました。あれこれ考えるよりも、勇気を持ってまずやってみようということです。
このカフェのオーナーの心意気にも通じるものがありました。
次回は、東京・あきる野市です。