応急措置のさなか、場内アナウンスを担当していた行司が「女性は土俵から降りてください」と複数回アナウンスを行ったことが、非難を浴びました。舞鶴市での巡業中、舞鶴市長が倒れられました。ご無事を心よりお祈り申し上げます。応急措置をしてくださった女性の方々に深く感謝致しますとともに、応急措置のさなかの不適切な場内アナウンスを深くお詫び申し上げます。再発防止に向け、早急に対応方法を整備致します。→https://t.co/IjyqlHhNEh— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) 2018年4月5日
その非難に対して、日本相撲協会は、率直に非を認めて、謝罪をしました。
社会の常識にそった、適切な対応だと思います。
「女性は土俵には上がってはならない」というルールがあります。ルールブックみたいに文章として書かれているわけではないのでしょう。
いわゆる暗黙のルールです。ただ、文章になっていてもいなくても、ルールであることに変わりはありません。そのルールがどのような内容を指すのか、解釈をし、実際の場面にあてはめる必要があります。
例外をまったく認めないルールなのか、例外を認めるのか。
ルールをどのようにあてはめるか、そのことまで決まっているのであれば、現場としても楽なのですが。
決まっていないのであれば、実際そこにいる担当者が、まずルールを解釈することになります。
女性が救護をするために土俵に上がるなどという場面は、ほとんどないのでしょう。ですから、担当者が「この女人禁制のルールは例外を認めないものだ」と考えて、その通りに説明したことはやむを得ないといえます。
いずれにしろ、今回の事件で、女人禁制ルールは例外も認められるゆるやかなものだ、ということが明らかになったわけです。その意味で、興味深いできごとです。