2016/04/27

産後うつの恐怖

「産後うつ」という症状があります。
出産後の育児への不安などから発症する産後うつ。これが原因で自殺する母親が相次いでいることがわかりました。これは東京都などの調査で初めて明らかになったもので、過去10年間、東京23区内だけで40人の女性が出産から1年以内に自殺していました。このうち3分の1が産後うつだというのです。 (TBSニュースより)
このニュースをうけて、 駒崎弘樹氏が書いた記事「出産後に妻が自殺することを、僕たちはどう止めるのか」。

これによれば、10人に1人が産後うつになっているとのこと。かなり高い割合だと感じます。

どうやって防げばよいのでしょう。予定日まで2ヶ月を切った私にとっても他人事ではないのですが(とはいえ、やはりまだまだ実感はわかないもの)。

仕事の忙しさを理由に、育児から距離を置こうと思えば、いくらでも逃げ道はあるわけですが。しかし、それは絶対やってはいけないことなのです。夫婦の信頼関係がまったくなくなってしまうから。

現状では、1ヶ月もの育休をとるというのは難しそう。そのような状況で、とるべき行動は、主体的に育児にかかわるということだと考えます。言われる前に動くことを目指して。

2016/04/25

若冲展で週末デートはいかが?

22日から、上野の東京都美術館で開催されている、「生誕300年記念 若冲展」。
その開催初日に、見に行ってきました。

仕事が終わってから、上野へ向かい、着いたのは夜7時の少し前。金曜日の閉館時間は、8時です。
8時過ぎたからといっても、追い立てられるように追い出されるわけではないので、ホッとした。1時間以上、十分見ることができます。

若冲の絵の魅力は何でしょうか。

いろいろあって、全部は書ききれない。NHKも、すごい分量の特集番組を放送しています。そのなかで、特にあげるとするならば、1つは、「勢いのある線」です。

例えば、この、「群鶏図」。(画像引用元はここ。画像はクリックして拡大します。)











ニワトリは、若冲が数多く描いたモチーフです。
この絵では、まるで一筆書きのようなシンプルな線で、ニワトリの尾が描かれています。自らの線が魅力的であるということ、このことについて確信がなければ、勢いのよい線は引けないわけです。

そして、もうひとつの魅力は、鮮やかな色彩。
例えば、この「紫陽花双鶏図」。(画像引用元はwikipedia。画像はクリックして拡大します。)















同じアジサイであっても、さまざまな色に描き分けることで、より鮮やかさが引き立ちます。そして、奥行きが生まれ、立体的に表現することができます。このことによって、まるで目の前に実物があるような、写実的な表現が可能になるのです。

この時代の日本の絵画は、浮世絵をはじめとして、奥行きがなく、平面的に表現されることがほとんどです。そのことを考えると、この絵の特別さが際立ちます。


個人的な、若冲との出会いを振り返ってみると、初めて目にしたのは、2000年に京都の国立博物館で開かれた若冲展でした。ここで、すっかりその絵のとりこになったのです。

次に、見たのは、京都と名古屋で。
京都の相国寺で、「釈迦三尊像」と「動植綵絵」が一挙に展示されると聞いて、蒸し暑い中を並んだ記憶があります。(展覧会の解説記事
そして、その足で愛知県美術館に向かい、「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」を見に行きました。(美術館公式サイトの過去の展示記録

何度見ても、飽きない、そしてわざわざ旅行してまで見に行きたくなる絵、それが若冲です。


若冲を見た後のお店のおすすめを書いておきます。
バニュルス 上野駅店
お手ごろ価格で、おいしいスペイン料理が食べられます。店の中は、ちょっとざわついていた気がするけれど、許容範囲。
豚肉のリブはちょっと脂っぽかった。

私は、今回の若冲展の後には、とんかつを食べようとしました。でも、2軒回ってどちらも、8時台というのに閉まっていました。上野は閉店時間が早い店が多いのかも。要注意です。

お茶だけなら、「あんみつ みはし」に限ります。口の中が幸せになるあんみつを、午後9時半まで楽しむことができます。

2016/04/20

ふるカフェ系 ハルさんの休日「群馬県 高崎」

今回おとずれたのは、群馬県・高崎市。

ある時期、衰退した高崎市をよみがえらせたのは、井上氏という実業家の力によるところが大きいそうです。

歴史ある高崎市にあるカフェが、「日本茶喫茶 蔵のギャラリー・棗(なつめ)」というお店です。(お店を紹介するブログ) (住所は、高崎市檜物町13)

店の外観は、まさに蔵そのものといった感じで、重々しい印象です。しかし、店の中に一歩入ると、暖かな照明と、歴史を刻んできた和室が広がります。ふんわりとした穏やかな時間を生み出していました。

日本茶喫茶というだけあって、出されるお茶は、煎茶、抹茶、玉露などさまざま。抹茶をお客さんが自分でたてて飲むことができる、というのも面白そうです。

明治に建てられた蔵ですが、区画整理のために、一時は取り壊しも考えたとのこと。時をへて、これからもずっと残って欲しい場所だなと思いました。


次回は、港町・沼津にある石造りのカフェです。記事はこちら

2016/04/17

春の葉山の海で遊んだよ【美術館】【古民家カフェ】

穏やかな春の日、熊本の地震に思いをいたしつつも、葉山の方へ出かけてきました。

とある古民家風カフェに行きたい、ということから始まった小旅行です。ただ、カフェだけでは物足りない気がしたので、葉山の美術館にも足を伸ばしました。

まず、向かったのは、神奈川県立近代美術館「葉山館」

乗りなれない京急で行ったので、金沢八景駅での乗り換えを失敗してしまいました。おかげで、浦賀のほうまで行き、また金沢八景に戻って、葉山に向かうというありさまでした。同じホームに、行先の違う電車がくるなんて知らなかった。

気を取り直して、新逗子駅から美術館まで、バスに揺られて向かいます。かなりの車が走っていて、渋滞していました。海水浴シーズンでもないのに、と思いながら見ていましたが、あるいは潮干狩りなのでしょうか。

ゆったりとした敷地の中に立つ、きれいな美術館に到着です。持って行った「おにぎらず」を食べるために、海辺に向かって歩いてみました。きれいに整えられた細い路地を抜けると、美術館の裏には、素晴らしい海岸が広がっていたのです。


 

私は、埼玉の人間なので、海を見るだけで、はるばる旅にきたなーと感傷にひたってしまいます。
暖かい海からの風に吹かれながら食べる「おにぎらず」は、格別の味がしました。

浜辺には、ゴミがまったく無く、波打ち際を歩くだけでも心地よい。
海の上には、ボードの上に立って、オールでこぎながら進む人がいました。とても楽しそうなので、しばし眺めてしまいました。

美術館で見たのは、「明治の美術 コレクション展」。日曜美術館で紹介されてから、ずっと見たいと思いながらも、機会を逃していた五姓田義松の絵をやっと見ることができました。

黒田清輝のような華やかさはないけれども、確かな技術をみてとることができたのでした。


美術館をあとにして向かったのは、「ビーチ・マフィン」という喫茶店?。
なんか有名らしく、妻の要望で行ってみました。夕方の5時近くだというのに、店には多くの人が次々にやってきます。

入ってみて、人気の秘密が分かりました。ほとんどの人がビールを注文しているのです。今、はやりの「チョイ飲み」ができる店なんですね。
ちょっと飲みたい気持ちもありつつ、身重ゆえ、喫茶メニューだけにしておきました。












内装は、古民家風です。NHK教育の「ふるカフェ」に出てきそう。
頼んだのは、マフィンとブルーベリースムージー。どちらも、素材の味を前面に出してくる感じでした。スムージーは、甘いというよりは渋みがあるくらい。

決して安くはない値段だけれど、食べた後は、確かな手ごたえというか、満足感をおぼえます。
次に来たら、軽食メニューも食べてみたい。お酒は強くないけれど、ビールにも興味がそそられます。

短い滞在時間でしたが、大満足の一日でした。