天皇陛下・皇后陛下が出会われた場所として有名なテニスコートに立ち寄りつつ、道を進みます。(そのテニスコートは、「軽井沢会テニスコート」といいます。)
建物をよく見ると、壁は弁柄(べんがら)塗りで、赤茶色の落ち着いた色が周りの木々に溶け込んでいます。
かつて、軽井沢は、旧中山道の宿場町でした。それが避暑地に生まれ変わったのは、カナダ生まれの宣教師アレキサンダー・クロフト・ショー氏のおかげです。
避暑地としての軽井沢のスタートは1886年(明治19年)、カナダ生まれの宣教師アレキサンダー・クロフト・ショー氏が当地を訪れ、その美しい清澄な自然と気候に感嘆し、家族、友人たちにそのすばらしさを推奨して、その夏この地へ避暑に訪れたのが最初だと言われている。(軽井沢観光協会公式ホームページより引用)
今日のカフェも、旅籠(はたご)を生かした別荘でした。いろいろな人の手を渡って、今に至ります。昔の持ち主は、ライシャワーアメリカ大使夫人の「松方ハル」さん。最近は、作家の森瑤子さん。
この建物は、保存活動が行われました。そして建物の歴史的価値が評価され、3年ほど前に、登録有形文化財に指定されたのです。軽井沢町のホームページにそのほかの別荘とともに掲載されています。
店の中は、ゆったりとした時間が流れています。その空気を生んでいるのは、置いてあるテーブルかもしれません。お店のテーブルは、軽井沢彫がほどこされた見事なものです。軽井沢彫は日光彫の技術を取り入れて始められました。桜の花のデザインが特徴的です。
出されたメニューは、新鮮な野菜が盛られたプレート。メインを飾るソーセージはほろ苦く、コクが深いそうです。桜の木で「いぶす」ので、豊かな香りになります。燃料として、最後に加えるのはコーヒー豆で、そうすると、香りに奥行きが増すそうです。
2階は手つかずのまま残されています。碍子引き(がいしびき)や古い掛け時計などがあり、昔にタイムスリップしたような感覚になります。
そこは、作家の森瑤子さんが書斎として使っていた場所でした。
ゲストとして登場したのは、森瑤子さんの娘のヘザー・ブラッキンさん。森瑤子さんは、軽井沢で良く採れるルパーブでパイを作ってくれたそうです。
ルパーブ、私は好きです。まさに、ジャムになるために生まれたといってもいいほど、素晴らしい酸味があります。少し前に、奥多摩に登山に行ったときに、駅のそばの温泉「もえぎの湯」で売っていたのをたまたま見つけて、買ってきたことがあります。
岩手にいる父親もジャムを作って送ってきたこともあるし、涼しいところで良く育つ植物のようです。
と、いい具合に脱線してきたところで、締めくくりたいと思います。番組は、これで終わりなのか、それともまた見ることができるのか。再開を楽しみにしたいです。
ではでは。