2016/07/28

ふるカフェ系 ハルさんの休日「長野県 軽井沢」 いい家は、多くの人の手を渡っても今に生き残ります。

今日ハルさんがおとずれたのは、みんな知っている町、日本有数のリゾート地である軽井沢です。

天皇陛下・皇后陛下が出会われた場所として有名なテニスコートに立ち寄りつつ、道を進みます。(そのテニスコートは、「軽井沢会テニスコート」といいます。)

森林浴が気持ちよさそうな林の中に建つカフェは、築90年の別荘カフェです。店の名前は、旧軽井沢Cafe涼の音(すずのね)。住所は、長野県北佐久郡 軽井沢町旧軽井沢972 (旧サロモン別荘)。

建物をよく見ると、壁は弁柄(べんがら)塗りで、赤茶色の落ち着いた色が周りの木々に溶け込んでいます。

かつて、軽井沢は、旧中山道の宿場町でした。それが避暑地に生まれ変わったのは、カナダ生まれの宣教師アレキサンダー・クロフト・ショー氏のおかげです。
避暑地としての軽井沢のスタートは1886年(明治19年)、カナダ生まれの宣教師アレキサンダー・クロフト・ショー氏が当地を訪れ、その美しい清澄な自然と気候に感嘆し、家族、友人たちにそのすばらしさを推奨して、その夏この地へ避暑に訪れたのが最初だと言われている。(軽井沢観光協会公式ホームページより引用)

今日のカフェも、旅籠(はたご)を生かした別荘でした。いろいろな人の手を渡って、今に至ります。昔の持ち主は、ライシャワーアメリカ大使夫人の「松方ハル」さん。最近は、作家の森瑤子さん。

この建物は、保存活動が行われました。そして建物の歴史的価値が評価され、3年ほど前に、登録有形文化財に指定されたのです。軽井沢町のホームページにそのほかの別荘とともに掲載されています。

店の中は、ゆったりとした時間が流れています。その空気を生んでいるのは、置いてあるテーブルかもしれません。お店のテーブルは、軽井沢彫がほどこされた見事なものです。軽井沢彫は日光彫の技術を取り入れて始められました。桜の花のデザインが特徴的です。

出されたメニューは、新鮮な野菜が盛られたプレート。メインを飾るソーセージはほろ苦く、コクが深いそうです。桜の木で「いぶす」ので、豊かな香りになります。燃料として、最後に加えるのはコーヒー豆で、そうすると、香りに奥行きが増すそうです。

2階は手つかずのまま残されています。碍子引き(がいしびき)や古い掛け時計などがあり、昔にタイムスリップしたような感覚になります。

そこは、作家の森瑤子さんが書斎として使っていた場所でした。

ゲストとして登場したのは、森瑤子さんの娘のヘザー・ブラッキンさん。森瑤子さんは、軽井沢で良く採れるルパーブでパイを作ってくれたそうです。

ルパーブ、私は好きです。まさに、ジャムになるために生まれたといってもいいほど、素晴らしい酸味があります。少し前に、奥多摩に登山に行ったときに、駅のそばの温泉「もえぎの湯」で売っていたのをたまたま見つけて、買ってきたことがあります。

岩手にいる父親もジャムを作って送ってきたこともあるし、涼しいところで良く育つ植物のようです。

と、いい具合に脱線してきたところで、締めくくりたいと思います。番組は、これで終わりなのか、それともまた見ることができるのか。再開を楽しみにしたいです。

ではでは。

2016/07/20

ふるカフェ系 ハルさんの休日「千葉県 野田」 豆の町は、水の都でした。

千葉県にある野田市といえば、しょうゆの町。キッコーマンの大きな工場が、野田市駅前に広がっています。私の思い出としては、小学校2年生くらいのときに、清水公園のアスレチックスを楽しんだ記憶があります。

ただ、今回訪れたのは、野田市の中でも、北の方にある関宿(せきやど)地区です。野田市中戸437にある「ふるカフェ」でした。米蔵(こめぐら)を生かしたお店です。

天井を見上げると、太くて立派な「はり」が、屋根を支えています。

この建物は、水塚(みずか)といって洪水にそなえ、盛り土をして周りの土地よりも高くして建てられた建物です。店の名前は、そのものズバリ「水塚(みずか)」といいます。

野田の関宿地区は、利根川と江戸川にはさまれた水上交通の要衝でした。そのため、昔は、たびたび洪水が起き、2階は、洪水になったときに緊急に避難するためのスペースとしても使われていたのです。

お店で出されたランチは、お盆のうえに、和食の小皿がところ狭しと並んでいます。とてもとても食欲をそそられます。味噌汁は、「呉汁(ごじる)」と呼ばれ、大豆をすりつぶして作られたものです。

しょうゆ作りには、大豆が使われるので、野田市はかつて、大豆の産地でした。でも、しょうゆ作りに国産大豆が使われなくなったため、今では、枝豆の栽培が盛んです。ちなみに、枝豆は、大豆の熟していない状態です。

野田といえば、東京近郊といえる場所なのに、豊かな農園風景が広がっていて、心がいやされるようです。

このお店を紹介した記事は、こちら


次回は、いったんの最終回? 軽井沢にあるステキな別荘カフェです。

2016/07/14

赤ちゃんの首が回った日

とある育児書を読んでいたら、赤ちゃんが起きている時に、うつぶせにしてあげると発育にもよいと書いてありました。そこで、日々うつぶせトレーニングをしています。

うつぶせ寝は突然死の危険があると、さんざん言われていますから、あくまでぱっちりお目目で起きている時にやります。

初めは、ただ、じたばたと手足を動かしているだけです。でも、生後3週間を過ぎて、首を左から右に、くるりと回すことができました。そんなことでも感動です。

100円に値下がりしたドルを仕込むこともできず、任天堂の値上がりも指をくわえて眺めている今日この頃、新生児の日々の変化に癒されています。

以下のサイトを参考にしました。

ふるカフェ系 ハルさんの休日「埼玉県 川口」 もう『川口には観光地がない』なんて言わせない

ふるカフェのレギュラー放送が始まって、訪れるところは、郊外ばかり。東京から電車で1時間以上かかるような地域でした。

ですから、東京からすぐの我が町・川口市には、縁が無いのかなーと思っていたのです。

そんなとき、川口にも、古民家を生かしたカフェがあることを知りました。そして、実際に訪れてみて、心地よい空間だと感じたのです。「Eテレでは放送しないだろうから、ブログに書いておこう」と思って、記事にしたことがあります。私が訪れた川口市の「ふるカフェ」は、senkiya(センキヤ)といいます。記事はこちら

今回、Eテレの「ふるカフェ系 ハルさんの休日」で「センキヤ」が取り上げられると知って、首を長くして放送を待っていました。ちなみに、お店の住所は川口市石神(いしがみ)715。ハルさんは、東川口駅から歩いて行く演出でしたが、さすがに今の季節は、しんどいと思います。東浦和駅からバスでどうぞ。

センキヤは、いろいろなお店が寄り集まってできています。カフェのほかに、雑貨・ギャラリー・革製品・洋服・コーヒー豆・ベーグル・設計事務所・植栽・自動車修理と種類もさまざまです。そのうち、カフェのオーナーが雑貨とギャラリーも経営しているようです。

建物は、築50年の鉄骨の建物。中に入ってみると、さまざまなガラス戸が目を引きます。
  • クロスぺーンという装飾ガラスが使われているおしゃれな窓
  • モールと呼ばれるストライプ状のガラスが使われていて、センスを感じます
  • 大正時代に流行した、格子戸にガラスが組み込まれた建具
  • そのほかにも、「銀河」「きらら」など
これらのものは、ご主人が昔から趣味で集めていた建具を再利用したものです。

コーヒーは、となりで焙煎した豆を使っているものも飲むことができます。

2階には、古本スペースがあります。

センキヤは、もともとは、植木屋さんの敷地でした。ご主人は、植木屋の4代目として生まれ、跡を継ぐつもりだったそうです。園芸の勉強をした後、フラワーショップで働いていたのですが、不況が襲います。植木屋も縮小せざるを得なくなりました。

自宅を手放すという話も持ち上がった中、思い立ったのが、カフェです。2年かけて自宅を改装し、オープンにこぎつけました。

川口市で生まれ育った私にとっても、このお店のある周辺は、「何もない場所」という印象がありました。「素通りされるだけだった地域に人が集まってくれることで、喜びが生まれる」と、ご主人は目を輝かせて語ってくれました。

ランチプレートに使われているのは、浜防風(はまぼうふう)。もともと海岸の砂浜で育つ植物ですが、川口で良く栽培されています。数少ない川口の名産品のひとつです。

もう一つの川口の名産品として、番組の中で、ベーゴマがとりあげられていました。私の小さいころには、多少ベーゴマで遊んだ記憶がありますが、今の子どもにとってベーゴマは、どんなものなのでしょうか。


番組では、植木の名産地として、「安行(あんぎょう)」という地名を出していました。そして、センキヤは、昔は植木屋さん。でも、センキヤがある場所があたかも安行であるような言い方がされていて、ちょっと違和感がありました。センキヤがあるのは、あくまで石神であって、安行ではないよと思いつつ、終わりたいと思います。


次回は、「豆のまち」野田にあるふるカフェです。